2015/05/17

世界の運命を握る男「12モンキーズ」シーズン1第1話

 動画配信サイトhulu(フールー)で「12モンキーズ(Twelve Monkeys トゥエルヴモンキーズ)」を観ています。

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コール人類が絶滅寸前の2043年の世界で生きる主人公。過去を修正するためのタイムトラベラー“スプリンター”となって、ウィルスを創り出した犯人を追い、歴史へと飛び込む。
キャシーカサンドラ・ライリー博士。通称キャシー。ウィルス学者。ウィルス拡散を防ぐためにやってきたコールの任務に巻き込まれていく。
ジョーンズ博士有名な物理学者。世界の再構築を願ってタイムマシンを作り、コールを過去へ送り込む。
アーロンキャシーの恋人で、上院議員の首席補佐官。
ジェニファー70億人を死滅させたウィルスを開発した犯人と疑われるリーランド・ゴインズの娘で後継者。

 西暦2043年、ウィルス感染で人類がほぼ滅亡の危機に瀕していた。人類滅亡を防ぐために、囚われの身だったコールという男が2015年の世界に送られる。(詳細は下記へ↓


 西暦2043年、コールは仲間とともに廃屋の中に入って行く。そこには白衣を来て、すでに白骨化した遺体があった。遺体の腕に残る腕時計を拾い上げるコール

 西暦2013年、未来でコールが拾い上げた腕時計と同じ腕時計をはめているのは、デトロイト美術館にあるディエゴ・リベラが描いた「デトロイトの産業」の壁画の前で、プレゼンテーションしている女性ウィルス学者であり医師でもあるカサンドラ・ライリー博士ことキャシーだった。

 キャシーはプレゼンを終えて、交際相手のアーロンに連絡する。帰宅できそうかと問うキャシーに、上院議員のアーロンは忙しくて無理だと答える。今度埋め合わせしてもらうわと言いながら車に乗り込んだキャシーは、車の後部座席に隠れていた何者かに気付き、かろうじて電話がまだ通じていたアーロンに「警察を!」と伝えるが、口を塞がれてしまう。

 男はナイフでキャシーを脅し、車を出せと言う。「探すのに手間取ったので、もう時間がない」と男は言い、キャシーの名前や生年月日、出身地、家族を言い当てる。男は「君に聞きたい事がある」と言って「リーランド・フロストはどこだ?」と言う。しかしキャシーにはその名前が誰のことだかわからない。

 パトカーのサイレンが聞こえてきて、車を捨てた二人は、通りすがりの倉庫に逃げ込む。男は自らをコールと名乗り、自分は2043年から送り込まれたと言う。本来は2015年に送られるはずだったが、時間を戻りすぎて2013年に来てしまったと言うコール。何のために過去へ送り込まれたのかとたずねたキャシーに、
「今から約4年後、ほとんどの人がウイルスに感染して死ぬ。リーランド・フロストのせいでな。ヤツを捜す」
 と答えるコール

 最初はコールの話を「妄想にとらわれている」と、信じられないキャシーだが、未来からコールが持ってきたキャシーの腕時計を見せられて、更にコールは「しっかり見てろ」と言って、キャシーの目の前で、現在のキャシーの腕時計のガラス面にナイフで傷をつけて見せる。現在の腕時計が傷つくと同時に、未来の腕時計にも同じ傷が出来る。「ウソよ」と驚くキャシーだが、コールの話を信じ始めていた。

 「あと1分しか残っていない」とコールは言い、駆けつけたパトカーから逃げようとする。「時間がない」というコールが、物陰から様子を見ようとした時、銃声がひびき、コールは警官の放った銃で撃たれてしまう。
「俺を助ける気があるなら、2年後、フィラデルフィアのジョン・アダムス・ホテルで、俺を見つけろ。必ず来てくれ」
 コールはそう言って、突然キャシーの目の前から消滅してしまう。

 そして、その日から2年後。2015年。キャシーは約束のジョン・アダム・ホテルに滞在している。しかし1週間経ってもコールは現れない。諦めかけたキャシーがチェックアウトをしようとしたその時、ロビーで従業員の静止を振りきってキャシーに近づいてくる男がいた。2年前のあの時、撃たれた脇腹を押さえたままのコールだった。

 ホテルの部屋にコールを運び、手当するキャシー。出血はひどいが、弾は貫通していた。傷口を消毒されたコールは、朦朧となりながら、過去をふり返る。自分が独房にいたこと。そこへ「あなたは選ばれた」と現れたジョーンズ博士。特別な医療をほどこされ「時を超えるのよ」とジョーンズ博士に指示されたコール。「彼女は単なるパズルのピース」とキャシーの写真を見せられ、キャシーを手がかりにしてリーランド・フロストを見つけ出すため、タイムマシンで過去に送り込まれたのだった。

 コールは3日間眠り続け、ようやく目を覚ます。回復力は驚異的だと驚くキャシーキャシーは妄想癖があると見なされ、この2年のあいだに医師を辞めさせられていた。コールの話は信じないわけではないが「疑問だらけ」と言うキャシーに「知る権利はあるな」とコールはこのあと人類に起こるであろう悲劇を語る。

 まず、世界中の人が病気になり、2017年、疫病の流行により70億人の命が奪われた。あと一世代もすれば人類は滅亡する。ウイルスは突然変異し、進化する。免疫のある人は少ししかいなかった。ある日科学者のグループがあらゆる情報を集めてようやく、唯一の選択肢は過去を変えることだと気付く。そしてコールが選ばれ、タイムマシンで2015年に送られてきた。

 キャシーは何故自分に会いに来たのかと問いかける。
 世界が崩壊へ向かう頃、君は解決策を捜すためにCDC(アメリカ疾病予防管理センター)にいたが、そこで死んだと言うコール。しかし、音声メッセージが残されていたので解析したところ「疫病のきっかけをつくったのはリーランド・フロスト」という名前が出てきた。さらに「コール、お願い」と、自分の名前もメッセージにあったので会いに来たと言う。しかし、最初の出会いの2013年から2年が経った今でも、「リーランド・フロスト」という名前はキャシーにとって知らない名前だった。

 「あなたに会った日から、リーランド・フロストを捜し続けている」とキャシーは言って、コールを、父の知り合いだというアメリカ国家安全保障局の元職員、ジェレミーの自宅へ連れて行く。ジェレミーは「見つからない原因は名前が違うからだ」と言って、「リーランド・フロスト」ではなく「リーランド・ゴインズ」だと言う。リーランドはマークリッジ社のCEO(最高経営責任者)だった。マークリッジ社は表向きマラリアワクチンの製造会社だったが、裏では生物科学兵器の製造を企てていた。「フロスト」とは、リーランドが社内で使っている、セキュリティ用のコードネームだった。

 ジェレミーからリーランドは明日の夜、ワシントンのバーティに出席すると聞いたキャシーコールはワシントンに向かう。「ヤツを見つけて、殺す」と言うコールに、キャシーは「人殺しなんて絶対にダメ。説得しましょう」と言う。コールは、説得に成功したら自分の存在は消え、未来は書き換えられてマシになると言う。

 パーティ当日、キャシーはかつての交際相手アーロンをパーティ会場で見つけ、アーロンの連れということで入場を許される。さらにコールも、キャシーの同行者として会場に入ることに成功した。二人は早速会場でリーランドを発見する。コールは警備員を襲って銃を手に入れ、リーランドを撃とうとするが、直前でSPに捕まってしまう。

 捕らえられたコールキャシーは、警察署に連行されると見せかけて、リーランドのマークリッジ社に連れて行かれる。コールは二年前に未来から来て突然姿を消した男と指紋が一致すると言われ、全身を調べられる。調べた科学者は「体の機能は謎。彼はまるで分子コンピューター」だと、驚異的な身体のコールを不思議がる。

 倉庫に連行されたコールは、そこにいたキャシーに「時計をくれ、早く」と言う。そこへ現れたリーランドは、1987年にコールに会ったと言う。28年前だが、コールは今と全く同じ姿だったと言うリーランド。コールはリーランドに「会ったことはない」と言うが、リーランドは「まだな。でも、会う」と言う。そして、
「君は何を探していたっけな・・・そうだ、12(トゥエルブ)モンキーズだ。世界を滅ぼす連中だろ?」
 と言う。しかし、コールは無言で、意味がわからないという顔をしている。
「まだ知らないのか」
 リーランドはそう言って、自分を狙った理由を教えて欲しいと言う。
 何も答えないコール。リーランドはコールをの体内を調べるために、君を切り刻むと宣言する。

 「1987年には戻れないみたいなだ。これがパラドックスだ。」とリーランドが言い、「女は始末しろ」と部下に指示した瞬間、コールは「パラドックスを見せてやる」と、キャシーから受け取った現在の時計と、未来から持ってきた同じ時計を2つ取り出して「よく見てろ」とテーブルに置く。2つの時計をさらに近づけると、針が激しく回転し始め、光を放ち始める。コールは立っていたキャシーを抱えて、倉庫の外に走り出す。リーランドは固まったように時計を凝視し、まわりにいた部下たちは、逃げるコールに銃を向けるが、スローモーションのように動きが鈍くなる。キャシーを抱えたコールだけが、素早く倉庫から遠ざかる。

 コールが廊下に出た瞬間、倉庫の中から爆発音が響き、ドアが吹き飛ぶ。「一体何が?」と言うキャシーに「時の流れがぶつかったんだ」と答えるコール。その時、銃を手にしたリーランドが倉庫からよろめきながら出てくる。リーランドは二人に向かって発砲するが、力尽きて倒れる。リーランドの銃を拾い上げるコール。「お前には殺せない。過去の私に会いに来る理由がなくなるだろ」と言うリーランドの頭に銃を撃ちこむコール

 「死んだ」そばで見ていたキャシーが言う。コールの昨日の説明では「自分の存在は消え、未来は書き換えられてマシになる」はずだったが、リーランドを殺してもコールは消えなかった。「ウソだろ、あり得ない」と驚くコール

 コールは落ちていたキャシーの腕時計を拾って「なくすなよ、俺たちを救ってくれる時計だ」とキャシーに渡す。追手が現れて、二人は逃げ出す。「できるだけ遠くに逃げて、隠れてろ。俺は未来に戻って、12モンキーズについて報告する」コールはそうキャシーに言うと、再びキャシーの前で消滅する。

 未来に戻って来たコールは、ジョーンズ博士に、リーランドは殺したが見当違いだった、世界は変わらなかったと言う。「真犯人は、他の連中だった」とコールは言って、壁に張り巡らされた過去の新聞や雑誌の切り抜きに近づく。「ほか?ほかって誰?」とコールに問いかけるジョーンズ博士コールは貼られている資料の画像の中に、12匹の猿が円形に配列されている暗号のようなものを見つける。同じマークは、他の画像にも見つかる。それを指さして「12モンキーズだ」とジョーンズ博士に答えるコール

 2015年。「JD精神科治療センター」では、入院患者のゴインズに面会者がやって来る。「実は、事故が起きて、君のお父さんが亡くなった」とゴインズに伝える男。ゴインズは無言で、壁に絵を描いている。「お父さんは多額の財産を残している。事業の後継者には、君を望んでいた」と続ける男。ゴインズは何も言わない。男はため息を吐いて「ジェニファー、聞いているのか?」と言う。ジェニファー・ゴインズ、つまりは殺されたリーランドの娘は、薄笑いを浮かべて男をふり返る。壁に描かれた絵は、コールが画像の中に見つけた猿のマークの、中心部に描かれていたものと同じだった。


 一言で言って、「ターミネーター」と同じパターンですね(笑)。
 「ターミネーター」といえば、テレビドラマ化された「サラ・コナー・クロニクルズ」が、予想外に早く、シーズン2で終わってしまった(しかも中途半端に)事を思い出しました。

 この手のタイムトラベルものは、「サラ・コナー・クロニクルズ」もそうだったけど、あまりに過去と未来を行き来しすぎると、タイムパラドックスの嵐で、見ている方も複雑だし、作り手側も混乱しますよね。

 その大きな失敗例が「サラ・コナー・クロニクルズ」だと思うのですが、こっちは大丈夫かなあ・・・と若干心配になる滑り出しではあります。

 だけど、見応えは十分ありそうです。2話も気になるし、キャシーコールの恋愛とかも、あるんですよね?そっちも期待したいけど、若干コール役のアーロン・スタンフォードが、スティーブ・ブシェミを若返らせたみたいなルックスで、個人的にはあまり好きになれないかな。アーロン役のノア・ビーンて人も、トム・クルーズの焼き直しみたいな感じで、なんだか・・・。

 元となったのはもちろん、ブルース・ウィリス主演の映画版「12モンキーズ」です。しかし、映画ではブラピが演じていた役を、ドラマでは女性(ジェニファー)にしてあったり、いろいろ違うそうなので、映画で見たという人も楽しめるそう。

 くれぐれも「サラ・コナー・クロニクルズ」の二の舞いにはなりませんように。

 日本では今のところ(2015年5月)huluのみで配信中です。
 
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