2016/01/11

招かれざる客「ダウントン・アビー」シーズン1第2話

 ダウントンの新たな相続人、弁護士マシュー・クローリーとその母クローリー夫人がやって来る。中流階級の親戚の登場にクローリー家はざわめき、長女メアリーは婚約者になるかもしれないマシューに対する嫌悪感をあらわにしてしまう。マシューもまた貴族の暮らしに馴染めず、母のクローリーは病院を訪れ、理事長であるバイオレットとの対立が表面化する。一方、階下の使用人のあいだでは、執事カーソンの知られざる過去が暴かれようとしていた。(詳細は下記へ↓

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ダウントン・アビー1-1<<前 HOME 次>>



 マシューと母がダウントン・アビーの近くにある「クローリー・ハウス」に移住して来る。

 「伯爵は後継者が中流階級の弁護士と知って落胆してるらしい」と言うマシューの発言を、「アッパーミドルクラス(上位中流階級)よ」とたしなめる母のクロリー夫人。
 ロバートがクローリーハウスに配属した執事のモールズリーに、どうにもなじめないマシューは「執事も従者も必要ない、解雇だ」と言うが、「作法を知らない人間だと思われ、あちらの思うツボだわ」と母のクローリー夫人がまた、たしなめる。

 マシューが母に、
「今から言っておくが、妻は自分で選ぶ。伯爵は独身の僕に娘の一人を押しつける気だ」
 と発言している最中にメアリーが登場する。
 メアリーに会話を聞かれ気まずいマシュー。ダウントンアビーでの夕食会への招待を告げに来たメアリーだったが、クローリー夫人のお茶の誘いも断って、すぐに帰ってしまう。
 メアリーを追いかけ、冗談だと詫びるマシューにメアリーは、
「同感よ。すべてがバカげている」
 と言い残して帰って行く。

 ダウントンの夕食会に招かれたマシューと母に、早速敵意むき出しのバイオレット。伯爵ロバートは明日から「仕事」をすると言うマシューに「仕事をするのか?」と驚く。

 ある日、屋敷の裏口に匿名の手紙が届く。それを読んだ執事のカーソンは慌てて出かけていく。街でこそこそと何かをしているカーソンの姿をベイツが目撃する。
 屋敷の貯蔵庫から、どこかへこっそり野菜を運ぶカーソンを、メイド長のアンナも見てしまう。

 近所の病院を視察したクローリー夫人は、心臓性浮腫を患って入院している小作人の患者に同情する。後日、自ら聴診器を手に浮腫の患者を診察したクローリー夫人は、医師の夫を手伝っていたので自分には知識がある、なぜアドレナリンを試さないのかと医師に意見するが、医師は前例をつくると「皆が最新の治療を試したがる」と言って、試そうとしない。

 オブライエンは使用人の休憩室で、マシューのことを「どこの馬の骨かわからない男にお辞儀はできない」と発言する。偶然使用人部屋に来た伯爵夫人コーラは、それを聞いてしまい「身分をわきまえなさい」と激怒する。

 クローリーハウスの執事モールズリーの存在が迷惑なマシューは、着替えを手伝おうとするモールズリーに「着せかえ人形にはなれない」と言い、さらにモールズリーの職務を「大の男がする仕事とは思えない」とうっかり言ってしまい、すぐに「許せ」と失言を詫びるが、気まずくなる。

 再び夕食会に招かれたマシューとクロリー夫人。
 メアリーが、望まない結婚を強いられようとしている自分をアンドロメダの神話になぞらえて語ると、意外にもマシューが的確な返答をする。

 オブライエンは誰もいないところでトーマスに奥様の悪口を平気で言うようになるが、辞表は「紹介状に悪く書かれ、経歴に傷が付く」から出さないという。

 バイオレットは病院の医師を自宅に呼びつけ、「私が院長よ。クローリー夫人に干渉させないで。追い出して」と指示する。

 そんな時突然、見知らぬ男が「伯爵に会いたい。耳に入れたいことがある」とダウントンを訪ねてくる。
 あいにく使用人は皆出払っており、ベイツが応対する。
 男は執事カーソンの件だと言って、ベイツの案内も無視してずけすけ屋敷に入ってくる。
 そこへ帰宅して来た伯爵は「この男は何者だ」と驚く。
 アンナはカーソンを急いで連れてくる。屋敷にやって来た男を見てカーソンは、
「彼の名前はチャールズ・グリッグ。昔の仕事仲間です」
 と言う。
「演芸場でお笑いコンビをしていた」
 と言いいだすチャーリー。伯爵は「君が芸人を?」とカーソンの意外な過去に驚く。
 チャーリーは盗みを働いて逃亡中で、金ほしさに昔の仲間のカーソンをゆすって、金品を運ばせていたのだ。
「過去をばらし笑いものにすると言われ、彼に屋敷の食料を届けた。私は泥棒です。アンナも見た。旦那様、辞職いたします」
 というカーソンの告白に、
「大げさな、まるでメロドラマだ」と呆れた伯爵は「20ポンド渡すから去れ。今度来たら恐喝と窃盗で訴える」と言ってチャールズに金を渡す。
 チャールズは、
「覚えておけよ、あんたらの時代は終わる」
 と言い残して去っていく。
「誰しも、知られたくない過去はある」と伯爵は言ってカーソンを許す。
 ベイツアンナは、その場にいなかった使用人たちに、カーソンの過去は内緒にしようと約束する。

 コーラを自宅に招いてお茶を飲んでいたバイオレットは、クロリー夫人が決意の表情で病院へ向かっていたと聞いて、「負けてはいられないわ」と病院へ向かう。

 クローリー夫人は医師にアドレナリンの小瓶を押しつけ、患者に投与するよう強く言う。渋々それに従う医師。
 心嚢の水を抜いてアドレナリンを投与すると告げる医師。そこへバイオレットが到着し「素人の意見にプロが翻弄されてはだめだ」と医師を止める。
 しかし患者の妻が医師に治療を続けてほしいと懇願したことで、アドレナリンの投与が実行されると、患者は見る見る回復する。

 後日、バイオレットを怒らせたのではと心配した医師が伯爵に相談すると、
「母は院長だが、所有者は私だ」
 と伯爵が言う。そして、マシューもいる前で「クローリー夫人を病院の理事長にする」と発言する。

 一方マシューは、モールズリーの存在を「自分には贅沢すぎる」と伯爵に訴える。
「君が屋敷(ダウントンのこと)の主人となった時、執事や下僕はどうするつもりだ。皆、役割があるんだ」
 とマシューを諭す伯爵。

 次女のイーディスは姉メアリーマシューが嫌いなら譲って欲しいという。「私には大きな魚がいるの」と言うメアリー。「E.N.のことね」と言うイーディス。三女のシビルが二人の会話に説明を求めると「彼の名前は「イブリン・ネイピア」」と言うメアリー。「ブランクサム伯爵の息子で有望な跡継ぎ」と言うイーディス

 マシューは考えを改め、モールズリーに身支度を任せる。生き生きとして、マシューの着替えを手伝うモールズリー。

 病院では使用人も含め、親族一同が集まって、クローリー夫人の理事長への任命式が開かれる。
 その集まりに出かける道中、カーソンはベイツを呼び止め、
「的確な対応とその後の沈黙に感謝している」
 と礼を言う。
 クローリー夫人の理事長就任が発表されると、バイオレットは明らかに不機嫌な顔になる。


 カーソンさんの意外な過去には驚きですが、これで秘密を守ったベイツさんはダウントンへずっといやすくなりますね。前回のラストでは屋敷を去ろうとしていたベイツさんが、今回はもう執事の秘密を知りながら、沈黙を守った恩人ということで、存在感が増しました。
 一方オブライエンは失言を奥様に聞かれてしまい、居づらそう。だいたいなんであんなにオブライエンとトーマスは、悪口や文句ばかり言っているのでしょう。他の使用人同様、ちゃんとした扱いを受けているっていうのに。

 そしてラストでメアリーが言った「大きな魚」というのが次回は登場するようです。
 前回のクロウバラ公爵といい、次回(におそらく出てくる)ブランクサム伯爵の息子といい、メアリーは恋多き女ということみたい。妹達に譲らず、男を全部独り占めしようとするところなんかも「風と共に去りぬ」の長女スカーレット・オハラと似ています。スカーレット・オハラは屋敷の税金を払うために、妹の婚約者がビジネスで儲かっていると知るやいなや奪ったんですよね。そんな展開も今後あるのかしら・・・。

 気になった方、視聴はぜひhulu(フールー)で。

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