2016/08/28

hulu「ゲーム・オブ・スローンズ」シーズン1第1話【冬来たる】

 “壁”の反対側でホワイトウォーカーに襲われたと訴えるナイツ・ウォッチの脱走者が捕えられ、ウィンターフェル城で刑に処せられる。領主エダードが不穏を感じた矢先、七王国の王ロバートの側近“王の手”が急死。エダードを王の手の後任にするためロバート王一族がウィンターフェル城を訪れる。一方、ロバート王に滅ぼされて復権を目論むターガリエン家のヴィセーリスは、騎馬民族ドスラク人の王に妹を嫁がせようとしていた。そして、ウィンターフェル城で見てはいけないものを見てしまったエダードの次男ブランに悲劇が。 (詳細は下記へ↓

 動画配信サービス hulu(フールー)で「ゲーム・オブ・スローンズ」を視聴しました。



 原作はアメリカの作家であり脚本家であるジョージ・R・R・マーティン著のファンタジー小説シリーズ「氷と炎の歌」です。

 日本では「七王国の玉座」というタイトルで書籍化されています。



 『中世イギリスや薔薇戦争をモチーフにした架空戦記であり、多彩な登場人物の視点から進行する群像劇であり、ドラゴンや魔法が登場するファンタジーでもある』とWikipediaに解説があるとおり、実話ではありません

 正直、私はどんなに頑張っても「ハリーポッター」や「ロード・オブ・ザ・リング」などのファンタジーに挫折してしまう(途中で飽きてしまう)タイプなので、ファンタジー嫌いの方には退屈かもしれません。

 映画なみの壮大なスケールで描く群像劇ということですが、いかにも中世のヨーロッパにあったどこかの小国のような描き方や、歴史上にまるで実在したかのような人物像は、「これって、架空なんだよな」と思いながら見てしまうと(←私がそう)興ざめします。

 なので、架空、ファンタジーと思わずに、どっぷりハマって歴史ものだと思って見たほうが楽しめそう。

 あと、登場人物がやたら多く、人間関係が複雑なので、相関図は必見ですね。
 おすすめはスターチャンネルの相関図です。

 こちら→スターチャンネル「ゲーム・オブ・スローンズ」相関図」

 相関図のメンツの多さを見ただけで、ゲッとなって尻込みしますが、シーズン1の主要人物はスターク家の人々と七王国の王であるロバートではないでしょうか。ただし、主要人物があっさり死んだり、殺されたりするドラマだそうなので、これといった主人公がいるわけではなく、物語の視点がシーズンごとに変わっていくのかな?と思われます。

 舞台となるのは「七王国」というあくまでも架空の王国。その王国の玉座を狙った内乱が主要なストーリーのようです(なんせまだ2話して見ていないので・・・たぶん、そう)。

 ちなみに「七王国(しちおうこく)」自体は、中世初期にグレートブリテン島に実在したそうで(七王国Wikipedia)、このあたりの史実も要素として入っているかもしれません。

 日本でも源平合戦の時代や戦国時代など、群雄割拠の時代がありました。まだ幼かった徳川家康(竹千代)が、今川義元、織田信長に羽柴秀吉、武田信玄や上杉謙信と渡り合いながら勝ち上がっていき、最後は勝者となるような、まあそんな感じの物語でしょうか。ていうか・・・私は日本の戦国時代ものの方が実話だし何倍もおもしろいと思ってしまうたちなので、同じタイプの人はゲーム・オブ・スローンズを見て「なんだこれ感」が拭えないかも。

 余談ですが「七王国の王の妻」サーセイ役のレナ・ヘディという女優さん、どっかで見たと思ったら、シーズン2で打ち切りになった「サラ・コナー・クロニクルズ」のサラ・コナー役の人でした。
 サラ・コナーの時とは髪色が違う(ブルネット→ブロンド)からか、ずいぶん若くてキレイに見えます。

 ファンタジーの要素も強いので、いきなり見たら意味不明なキーワードが沢山出てきます。

 予備知識として、あらかじめ理解しておいたほうがよいキーワードを記入します。

【壁(かべ)】…王国の最北部にある高さ200mにもおよぶ巨大な氷の壁。8000年前、謎の種族<ホワイト・ウォーカー>の脅威から国を守るためにブランドン建設王によって建てられた。「ウォーキング・デッド」や「進撃の巨人」にも出てくる「壁」と同じコンセプトです。

【野人(やじん)】…<壁>の向こう側に住む人々。王国の逃亡者など自由民たちを指し、その残虐さから国民に恐れられている。

【ホワイト・ウォーカー】…正体不明の謎の種族。先祖からその恐怖は語り継がれているが信じる者は少なく、今や滅びたとされている。

【冥夜の守人(ナイツ・ウォッチ)】…<壁>で黒の城(カースル・ブラック)を拠点に国の守備に当たる者たちのこと。生涯<冥夜の守人(ナイツ・ウォッチ)>として奉仕する誓約を立て、常に黒い装束を身にまとい、独身を貫かねばならない。脱走は死刑に相当する。

【王の手(おうのて)】…宰相職にあたる王の側近の呼称。王の不在時には王の代理を務める。

【大狼ダイアウルフ】…太古からの狼。通常の狼より大きい。

【タイトル「冬来たる」の意味】…この物語の世界では、何年間も同じ季節が続くため、やがて来る長い冬に備えよとの警告を意味する。

  ★スターチャンネル「ゲーム・オブ・スローンズ」用語集より引用


 "壁"の中にある通用路を抜け、野人の探索のため"壁"の反対側へと出たナイツ・ウォッチの3人の男ロイス卿、グレード、ウィル。ウィルは、野人数名の惨殺された現場を目撃する。同行して来たグレードとロイス卿に惨殺を報告するウィル。しかし3人でその現場に戻ると死体は消えていた。ウィルが死体の行方を探していると、ロイス卿の叫び声が森に響き渡る。不気味な少女を目撃したウィルは、その場から走って逃げ出す。ようやく仲間のグレードを見つけたウィルが、グレードと目を合わせたその時、青く光る目の生き物がグレードの首を切リ落とし、ウィルの足元へ投げつける。

 ウィルは掟を破って脱走する(ナイツ・ウォッチは<壁>で生涯、国の守備に当たらなくてはならない)。
 ウィンターフェル城の衛兵に捕らえられたウィル。報告を受けた城主のエダードは、まだ10歳の次男ブランを含む息子たちを同行して脱走者ウィルの処刑の場に向かう。
 掟によって斬首の刑に処せられるウィルは「ホワイトウォーカーを見たんだ。俺は勇敢だったと家族に伝えて欲しい」と言い残して、エダードの手により斬首される。
 一部始終を見ていた次男ブランは、父であるエダードに「ホワイトウォーカーはいるんですか?」と問う。
「ホワイトウォーカーはもう、何千年も前に姿を消している。」
 と答えるエダード。

 その帰り道、壁の南側にはいないはずのダイアウルフが死んでいるのを見つけるエダードと息子たち。生き残ったダイアウルフの子供も5匹見つかる。安楽死させろというエダードだが、「ダイアウルフは当家の紋章であり、子は5匹いる(エダードの子供の数と同じ)。飼うのが運命です」とスノウ(エダードの落とし子)が進言したことにより、生かして持ち帰ることになる。自分はスターク兄弟の一員ではないからと、スノウはダイアウルフの受け取りを断るが、さらに一匹のアルビノ(白い狼)を見つける。「出来損ないだ。そいつがお前のだな、スノウ」と言われ、白い狼を持ち帰るスノウ。

 一方、七王国の王都「キングズランディング」の教会では、鎮魂の鐘が鳴り響く。
 「王の手」だったジョン・アリンの亡骸が〈沈黙の修道女〉に処理されているのを、七王国の王であるロバートの妻サーセイ王妃が見守っている。
 サーセイ王妃の双子の弟、ジェイミー・ラニスターがやって来て、
「弟として警告しておく。お前は気にしすぎだ。気づかれるぞ」
 と忠告する。
「あなたは、怖いもの知らず」
 と言い返すサーセイ王妃。
 「王の手」ジョン・アリンは、夫のロバート王に何か話したかもしれないと気にするサーセイ王妃に、王に話していたら俺たちは今頃「さらし首」になっていると言う弟ジェイミー。二人は何らかの秘密を共有していた。

 ウィンターフェル城のエダードの元へ、王の手だったジョン・アリンが熱病で亡くなったという知らせが届く。エダードにそれを伝えた妻のキャトリンはさらに、ウィンターフェル城にロバート王が、王妃と一族、家来を引き連れてやってくると言う。
「目的はひとつだな」
 と言うエダードに、断ることもできると助言する妻キャトリン。

 七王国のロバート王の一行がウィンターフェル城へやって来る。塔の外壁に登ってその様子を見ていた次男ブランを見つけた母のキャトリンは「私に誓ってちょうだい。もう二度と登らないと」と叱る。

 ロバート王は、「王の手」ジョン・アリンのことをエダードに問われて「ぴんぴんしていたと思ったら、何の病か、瞬く間に死んだよ」と答える。
 旧知の仲であるエダードにロバート王は、
「ここでくすぶらず、キングズ・ランディングにくだってほしい」
 と言って、
「なんじを「王の手」に任命する」
 と宣言する。さらにロバート王はエダードに、自分たちの息子と娘を婚姻させて両家を結ばせようと言う。

 サーセイ王妃のもう一人の弟、ティリオンは娼館で「北部の女はたまらんとは本当だな」と言い、ベッドに何人もの女をはべらせている。

 ロバート王は、本当なら自分と結婚するはずだったエダードの妹、リアナの墓の前で、
「毎晩やつを夢の中で殺している」
 と言う。そばに立つエダードは、
「現実に果たされたでしょう。ターガリエン家は滅んだ」
 と言う(リアナはロバート王のいいなずけであったが、ターガリエン家によって拉致され命を落としていた)。

 そのころ、狭い海(ナロー・シー)の向こう側の大陸西部にある貿易都市ペントスでは、ターガリエン家の生き残り、次男のヴィセーリスが、妹デナーリスを利用してお家再興を目論んでいた。
 騎馬民族ドスラク人の王、カール・ドロゴを屋敷に招いたヴィセーリスは、妹デナーリスに「野蛮だがこの世で最も腕のたつ殺し屋だ」と言って「奴の妃(きさき)になるんだぞ」と命令する。デナーリスは妃になることを拒むが、ヴィセーリスは、奪われた我らの家に帰るためには、カール・ドロゴの軍勢が必要であり、そのためにはなんとしてもデナーリスが妃にならなくてはならないと言う。

 エダードの長女サンサは、母のキャトリンに、ロバート王の長男ジョフリーとの結婚話を承諾して急ぐよう、父であるエダードを説得して欲しいと懇願する。

 ウィンターフェル城では、客人であるロバート王一行をもてなす宴が開かれている。
 「落とし子が席につくのは、王家に失礼だ」とキャトリンに言われたスノウは、一人外で剣術の練習に励むしかない。そこへ招待客としてやって来たナイト・ウォッチのベンジェン叔父(エダードの弟)は、スノウに「"壁"では、落とし子にも席はある」と言う。スノウはベンジェンに「連れて行ってください。成約(生涯<冥夜の守人(ナイツ・ウォッチ)>として奉仕し、独身を貫く)を立てる覚悟はあります」と直訴する。
 ベンジェンが去ったあとサーセイ王妃の弟、子鬼のティリオンが現れて「落とし子という立場を忘れるな。鎧としてまとえば、弱点にはならない」と助言する。
「あなたに何がわかるって言うんです」
 と言うスノウに、
「この体じゃあ、お前と立場は同じだ」
 と答えるティリオン。

 エダードは宴の席で弟でナイツ・ウォッチのベンジェンに、処刑したナイツ・ウォッチの脱走者のことを話す。「仲間はホワイトウォーカーにやられたと言ってた」と言うが、二人とも野人の仕業だろうということで落ち着く。
「ダイアウルフが壁を超え、ホワイトウォーカーがウワサされ、兄上が王の手の候補とは、冬来るだな」
 と、皮肉を込めて言うベンジェン。

 妻のキャトリンはサーセイ王妃と婚姻話に関して会話する。長女サンサを見て、言葉を交わしたサーセイ王妃は「王都でも評判の美人になる。北部に置いておくはもったいない」と言ってサンサを嫁に欲しがる。

 宴のあと、ベッドにいるエダードとキャトリンの元に、ウィンターフェル城主に仕える学匠(メイスター)のルーウィンが、キャトリンの妹ライサ(高巣(アイリー)城主で元"王の手"だったジョン・アリンの妻)から来た、急な知らせの手紙を届ける。手紙を読んだ妻キャトリンは、それをすぐに暖炉の火へ投じて抹消する。エダードから内容を問われたキャトリンは、
「王都から逃げたと。ジョン・アリンの死はラニスター家(サーセイ王妃の一族)による暗殺。王も危険です・・・と」
 と伝える。夫の急死で気が動転しているのではないかと言うエダードにキャトリンは、妹が危険を犯してまで手紙を送ってきたからには、暗殺が確かだからではないかと言う。
 その会話を聞いていた学匠ルーウィンは、
「ラニスター家が謀反を起こしているなら、王を守れるのは閣下だけです。王も助けを求めて来たのです」
 とエダードに言うが、キャトリンはこれまでもエダードがロバート王の戦に半生を費やし、召しだされた父や兄も犠牲になったのだから、もう十分ではないかと反論する。

 ターガリエン家の生き残り、次男のヴィセーリスは、妹のデナーリスと騎馬民族ドスラク人の王、カール・ドロゴの結婚式に同席している。祝いの品として「ドラゴンの卵」を贈られたデナーリス。ヴィセーリスとデナーリスを保護してきたペントスの豪商イリリオはドラゴンの卵を「石になっても不変の美しさです」と評する。式のあと、カール・ドロゴとふたりきりになり、服を脱がされたデナーリスは涙を流す。

 宴の翌日、狩りに出る前のロバート王はエダードに"王の手"を引き受けてくれたことで礼を言う。

 エダードの次男ブランは、母に禁止されたにもかかわらず再び塔の外壁をよじ登る。
 塔の中から人の声が聞こえてきたので、ブランが覗き込むと、ロバート王の王妃サーセイと、その双子の弟ジェイミーが、男女の関係となっている様子を目の当たりに見てしまう。
 ブランを捕まえた弟ジェイミーは、「愛のためだ」とサーセイ王妃に言って、ブランを塔の窓から突き落とす。


 あざといラストでした。
 絶対続き、気になる終わり方ですよね。

 しかし、初回に見た時は内容が30%くらいしか理解できませんでした。とにかく複雑なドラマです。

 今回このあらすじを書くために、登場人物や、過去の人々や、相関図などもじっくり調べた上で再度第1話を見ました。
 それでようやく、内容が全部理解できた感じです。

 「ホワイトウォーカー」とか「ナイツ・ウォッチ」とか、「七王国」とか「王の手」とか、とにかく独特のネーミングで呼ばれている設定が沢山あるので、それらを理解した上で観たら、楽しさも倍増しますね。

 一気に何話か見れば自然と覚えられそうな気もしますが、これまた時間泥棒ですよね・・・・(笑)。
 サーセイ王妃とデナーリスはブロンドの長髪で似ているし、ロバート王とエダードも太った髭面という点では見分けにくい。私が唯一すぐに認識できる登場人物は「子鬼」のティリオンくらいです。彼がサーセイ王妃の弟というのも、だいぶあとになって理解した。最低限ロバート王の家族構成と、エダードの家族構成だけでも頭に入れてから見ましょう。

 気になった方、視聴はぜひhulu(フールー)で。


にほんブログ村 テレビブログ 海外ドラマへ